RPA導入のメリット・デメリットを徹底解説!RPAの選び方のポイントもご紹介

                                                                                                                                                                                  2025.05.29-          
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RPA導入を検討されている企業担当者の方に向けて、RPAの基本から導入のメリット・デメリットまでをわかりやすく解説します。
また、自社に最適なRPAを選ぶためのポイントについてもご紹介します。

RPA導入に不安を感じている方も、本記事でご紹介するデメリットやリスクを理解した上で、適切な運用方法を検討しましょう。

目次

 

 

RPAとは?種類や活用分野も解説

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日本では人口減少に伴う人材不足が深刻化しており、業務効率化の必要性が高まっています。
その中で注目されているのがRPAです。

RPAを活用することで、単純作業を自動化し、人的リソースをより経営戦略等の付加価値の高い業務へとシフトすることが可能です。
本章では、RPAでどのような業務が自動化できるのかを解説し、RPAの種類や導入後の活用対象業務についてもご紹介します。

 

RPAとは?


 RPAとは、データ入力などの単純作業を自動化し、ロボットに代行させる技術です。
たとえば、人事・労務部門では、以下のような業務をRPAで自動化できます。

業務の例 業務内容
勤怠管理 従業員の勤怠データを集計
給与計算 給与計算システムへの自動入力
採用管理 採用管理ツールへのデータ入力
レポート作成 社内の勤怠状況などのレポート作成

近年、中小企業においても人材不足が深刻化しており、業務効率化が求められています。

パーソル総合研究所の「労働市場の未来推計2030」によると、製造業では2030年に約38万人の人手不足が発生すると発表されました。

労働市場の未来推計の図

出典:パーソル総合研究所の「労働市場の未来推計2030」
https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/spe/roudou2030/)をもとに作成

人手不足の影響により、従業員一人あたりの業務負担が増加した場合、以下のようなリスクが発生する可能性があります。

・生産性の低下
・従業員のモチベーション低下
・離職率の上昇

RPAを導入すれば、業務の自動化によって業務負担を軽減し、効率化やコスト削減が期待できます。


RPAの種類


 RPAには3つの種類があり、それぞれ稼働環境や特徴が異なります。
以下の表を参考に、それぞれの違いを理解しましょう。

RPAの種類
稼働環境
特徴
デスクトップ型 各ユーザーのPC上で操作
・簡単に導入できる
・導入PCの性能に依存(動作速度、セキュリティ面)
・個別管理のため、全体管理が難しい
・導入コストが低い
サーバ型
給組織のサーバ環境で操作

・複数のロボットを作成し、一括管理ができる
・高速処理が可能で、大量データの処理に適している
・セキュリティ要件が厳しい業務に最適
・導入コストが高い
クラウド型 クラウドサービス上で操作
・導入コストが低い
・インターネット環境があればどこでも利用可能
・非エンジニアの方でも扱いやすいユーザーインターフェース

導入目的や使用する従業員のスキルレベルに応じて、適切な種類を選択することが重要です。

まずは各RPAの違いを理解し、自社に適したタイプを見極めましょう。


活用分野


 RPAは定型作業を自動化できますが、部署によっては具体的にどの業務に活用できるのかイメージしにくい場合もあるかもしれません。

そこで、各部署ごとにRPAが活用できる業務を整理しました。
ぜひ、自社の業務に照らし合わせながらご確認ください。

部署名
自動化できる業務例
経理事務・一般事務 ・毎月行う請求書の発行
・報告書の作成
営業・営業事務
・受発注データや出荷データのアップロード、ダウンロード
・データ加工
・データ集計
・最新の在庫状況をダウンロー
人事総務
・社員入力情報をもとに交通費・経路・地図情報などの大量検索
・一定の条件の対象者を抽出し、メール送信

普段の業務で重要ながらも、できるだけ時間をかけたくない業務がRPAによって自動化できることがわかります。
まずは、自社の業務にRPAを活用できるかどうかを確認してみましょう。

 

 

RPA導入のデメリット

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RPAは業務の自動化を実現し、生産性の向上やコスト削減に大きく貢献します。
しかし、導入すれば必ずしもすべての業務が効率化されるわけではなく、注意すべきデメリットもあります。

導入後に後悔しないためにも、リスクを十分に把握した上で検討しましょう。


不具合が起きると業務がストップするリスクがある


 
RPAはシステムに依存して動作するため、不具合が発生すると業務が停止する可能性があります。
たとえば、クラウド型RPAはシステム構築や保守の手間が不要ですが、ベンダー側で障害が発生すると業務が止まるリスクがあります。

特に、受注管理や在庫管理などの自動入力ができなくなると、業務の遅延やトラブルにつながる恐れがあるでしょう。
こうしたリスクに備え、以下の対策を検討することが必要です。

・安全に運用できるサーバ環境の構築
・エラー発生時の通知機能や安定稼働の実績があるRPAを選定
・迅速なサポート体制があるベンダーを選定


情報漏洩などのセキュリティリスク


 
システムへのログインID・パスワードの設定をRPA上や、外部のファイルに設定をしていた場合、万が一不正アクセスやサイバー攻撃などがあれば、第三者に漏洩するリスクがあります。

リスクを防ぐためには、以下のような対策を行うとともに、管理者がRPAのシナリオや使用部署を把握し、適切に運用することが重要です。

・RPAを常に最新状態へアップデート
・アクセス権限・ログ管理機能があるRPAを選定


複雑な業務には対応できない


 
非定型業務や、経験や状況に応じて人間の判断が必要な業務は、RPAだけでは対応できません。また、業務の条件や判断基準が明確な場合も、分岐が多く複雑な処理が必要な場合はRPAでは対応ができないため、導入前に業務の見直しが必要です。

現在の業務を見直し、RPA化できそうな業務を検討します。

業務の見直しのコツは以下の通りです。

業務を見直す視点 行う内容 業務見直しの例
やめる ・現在行っている手順でやめられるものがないかを確認する
・外注できる業務がないかを検討を行う
・活用されていないデータの入力や単純な事務作業

へらす ・作業頻度や工数の削減を検討する

・不定期に発生する業務の処理タイミングの統一
かえる ・別の方法を用いたり、手順を変えられないかといった、業務プロセスの見直し

・受注データの転記を自動化
・紙ベースの申請と承認フローを電子化する

RPAに適した業務を見極め、ルール化が可能な業務を自動化することで、より効果的に業務効率を向上させられます。


業務がブラックボックス化する恐れがある


 RPAによる業務自動化によって、人間が業務を行わないことで、業務プロセスがブラックボックス化し、
さらにRPAの管理も適切に行われていないと、以下のような問題が発生する可能性があります。

・担当者の異動、退職により、業務内容や手順の詳細が把握できない
・引き継ぎが不十分なまま、誤った設定でロボットが稼働してしまう

たとえば、アラート通知を出すシナリオを設定していたとしても、組織変更時に情報共有が不十分だと設定が変更されてしまい、適切に機能しなくなる可能性があるため注意が必要です。

シナリオの数が増加するにつれ、管理の負担も大きくなるため、適切な管理方法の検討がより必要となるでしょう。

業務のブラックボックス化を防ぐ対策としては、以下のようなものがあげられます。

・RPA導入時の資料を保管する
・マニュアルを作成し、情報共有を徹底する
・開発画面がわかりやすいRPAを選定する


間違った作業内容でも継続してしまう


 RPAは一度設定された手順に従って動作するため、間違った作業内容でもそのまま継続します。
たとえば、元データに入力ミスがあると、その誤りを修正せずに処理を進めてしまい、期待した効果が得られないことがあります。

また、メール送信を自動化するシナリオを作成する際に、誤った宛先を設定したり、本文に顧客情報を含めたまま別の顧客に送信してしまうと、情報漏洩のリスクがあります。

そのほか、システムのユーザーインターフェースや仕様が変更されても気づかず、旧シナリオのまま動作する場合にも注意が必要です。

本番環境で処理を実行した後にミスが発覚すると、修正に時間と手間がかかり、業務の遅延につながる可能性があります。

リスクを防ぐために、以下の対策を徹底しましょう。

・本番環境で実行する前に十分なテストを行う
・処理内容に差異が出ていないか定期的にシナリオを確認する

 

 

RPA導入・業務自動化のメリット

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RPAの導入による業務自動化のメリットをご紹介します。

人手不足やコスト削減が求められる中、RPAは業務の自動化を実現し、企業の生産性向上に貢献します。
また、煩雑な単純作業を自動化することで、従業員の負担を軽減できる点も大きな特徴です。

まずは、どのような効果が得られるのかを把握した上で、導入を検討しましょう。

 

人材不足解消


 RPAを導入することで、業務の効率化やコスト削減が期待できます。
以下に具体的な効果の一例を紹介します。

期待できる効果例
詳細
残業代が削減される
データ入力などの単純作業をRPAに任せることで、業務時間内に作業を完了できるようになり、残業代が削減される
休日出勤の削減
業務量が多くてもロボットが処理できるため、休日出勤が不要になり、割増賃金の支払いが発生しない
人材採用コストの削減 RPAが対応できる業務は新たに人を採用する必要がなく、人件費の削減につながる
育成コストの削減 新人への業務研修が不要になり、教育にかかる時間やコストを削減できる

RPAを活用することで業務時間の短縮と人件費の削減が可能になります。


業務効率化


 RPAを導入すると、業務の効率化が進みます。
特に、データの入力業務などの単純作業はRPAに代行させることができるため、担当者の負担を軽減できます。

たとえば、紙の受注書をシステムに入力する作業に1日1時間かかっていた場合、毎月20時間の作業時間を削減可能です。

1日あたりにかかる時間: 1時間
月の営業日数: 20日
月の削減時間: 1時間× 20日 = 20時間

これにより、担当者は本来の業務に集中できます。

受注内容をシステムに入力する作業は、業務上重要な作業ですが、手動で時間がかかると担当者の負担が大きくなり、モチベーションが低下を招く可能性があります。
RPAを活用することで、リスクを軽減し、効率化を図ることが可能です。


ミス防止、業務品質の向上


 RPAを導入することによって、ヒューマンエラーの防止だけでなく、業務品質の均一化や向上が期待できます。
手作業が多い業務では、ミスが増えたり、ダブルチェックが必要になり、業務の進行が遅れることがあります。
また、業務が属人化している場合、担当者が急な休みを取得すると業務が止まってしまったり、従業員ごとの理解度の差が大きくなることで業務品質を保つのが難しくなるでしょう。
しかし、RPAを導入することで、定型業務を自動化できるため、以下のような効果が期待できます。

・ミスを防止し、ダブルチェックの手間を省ける
・業務の均一化を実現し、従業員の理解度の差による品質のばらつきを解消

さらに、RPAは従業員の休暇や退職などの影響を受けることなく、安定した業務の運営をサポートします。


24時間稼働で生産性向上


 人間の集中力には限界がありますが、RPAはロボットのため24時間365日の稼働が可能です。
RPAを導入することで、夜間でも必要な業務を自動化でき、次のような作業を効率化できます。

・生産管理のデータ処理
・シフト管理
・在庫管理

さらに、急な体調不良で従業員が休む場合でも、代わりの担当者を探す手間が省け、RPAが自動で業務を代行してくれるため、業務が途切れることなく運営することが可能です。


付加価値の高い業務に取り組め、社員満足度向上


 RPAを活用することで、単純な業務にかかる時間を大幅に削減できます。
たとえば、在庫管理のデータ入力やレポート作成に多くの時間を費やしている管理者は、RPAにより作業を自動化することが可能です。自動化された時間をマネジメント業務や戦略策定に充てることが可能となるでしょう。また、業務時間外の対応が不要になり、社員の満足度向上にもつながります。

業務負担が減ることで、従業員はより重要な業務や価値のある活動に集中できるようになります。
単純作業の負担を減らし、企業全体の生産性を高めるためにも、RPAの導入は非常に有効な選択肢となります。


現場主導の導入で利用効果を最大化できる


 RPAはプログラミングの知識が不要なため、現場の担当者でも比較的簡単に業務に活用できます。

小規模な業務から段階的に自動化できるため、導入のハードルが低く、現場主導で効率化を進めやすい点が大きな特徴です。

業務負担を軽減しながら、現場の実情に配慮した形でRPAを活用できるため、高い効果が期待できます。

現場のニーズに応じた柔軟な導入が可能なため、業務改善の第一歩として適しています。

 

 

製造業でのRPA導入事例をご紹介

製造業でのRPA導入事例をご紹介の画像

本章では、製造業におけるRPA導入事例をご紹介します。

各企業が抱えていた課題や、RPAを活用することで得られた効果をまとめました。
自社の課題と照らし合わせながら、どのような業務を自動化できるかを検討しつつ、確認しましょう。


食品製造業での事例


 カンロ株式会社様は、「カンロ飴」をはじめ、キャンディやグミなど、糖を基盤とした事業を展開している企業です。

部門間の壁や転記、二重入力などの問題が散見され、残業が増加することに課題を感じていました。
具体的には、経理部で行っている家賃等支払依頼伝票の起票作業を自動化することに成功しています。
月に1回あたり、約230分を要していた業務ですが、自動化によって年間2,760分(46時間)の業務削減を達成しています。

さらに、拠点ごとに異なる処理方法をRPA化することで、全社的に統一することにも成功しました。

詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。


自動車部品製造業での事例


 株式会社ダイナックス様は、自動車部品製造企業で、乗用車のトランスミッション(変速機)に組み込まれている摩擦機能部品の製造・販売を行っている企業です。

「やめる・へらす・かえる」をRPA展開の前提として、全社展開をされました。

例えば製品評価レポートの作成者によって、レポートの作成方法に差が生じていましたが、まずはレポート作成方法を1つに統一し、ムダな業務を全部なくした上で、自動化に成功しています。

2022年3月末時点では、全社で年間20,126時間の業務を人に代わってRPAが行っており、効果時間とともに、「仕事の正確さ」を大きな成果として捉えています。

詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

IoT関連機器製造業での事例


 株式会社藤田製作所様は、基板の実装、組み立て加工、ハーネス加工などの事業を展開している企業です。

業務が属人化していることに悩みを抱えており、担当者が休むと業務が止まってしまったり、教育・引継ぎで認識のバラツキがあり、人や教え方によって業務が違った内容に変化してしまうといったことも起こっていました。

そんな中、取引先の工場見学にて、RPAによる業務自動化の事例を知ったことをきっかけに導入を決定しました。

RPA導入前に事務作業の見直しから行い、具体的には、製品受注処理から製造指示を出すまでの一連の流れを自動化することに成功しています。
RPAを導入したことで、工数を日/40分、年/9,600分削減し、自動化により人によるケアレスミスの撲滅にも繋がっています。

さらに、全社では1年間で54業務のロボット化に、年間1,850時間の業務削減を実現しています。

詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

 

 

自社に合ったRPAの選び方

自社に合ったRPAの選び方の画像

RPAを導入するために、自社に適したツールの選び方を解説します。

RPAにはさまざまな種類があり、業務内容やシステム環境によって最適な選択肢が異なるため、選定に迷うこともあるでしょう。

本章では、選定基準を詳しく解説し、自社に最適なRPAを選ぶためのポイントをご紹介します。


企業規模や業務、導入目的と合っているか


 各ベンダーが提供するRPAにはそれぞれ異なる特徴や強みがあるため、導入前にしっかり比較と検討することが重要です。

実際に利用してから期待していた効果が得られなかった場合は、コストと時間を無駄にしてしまいます。

以下のように、導入目的やRPAに代行させたい業務内容をまとめておくことで、選定がしやすくなります。

導入前の確認事項 確認事項の一例
導入目的 手動入力の短縮
現場の課題

・受注書の内容をシステムへ入力することに時間がかかっている
・誤入力が多くダブルチェックに時間がかかる
操作する部署
製造部
担当部署の人数
50名
RPAへ代行したい業務 受注書の内容をシステムへ自動でデータ入力
操作する人 製造部の管理者

また、RPAの種類についても把握しておくことが重要です。
たとえば、製造業で自社でサーバを構築したり、高いセキュリティ要件が求められるような業務を代行させたい場合は、サーバ型RPAが適しています。
自社の目的に合ったRPAを選定しましょう。


使用難易度


 RPAを選定するにあたって、使いやすさは非常に重要です。

現場で使いにくいと判断されてしまうと、導入が進まない可能性がありますので、ITの知識に合わせたツールを選択するとよいでしょう。

たとえば、ITの知見が少ない従業員が多い場合、高度なプログラミング知識が必要の無い、ドラッグアンドドロップやメニューの選択などといった直感的な操作が可能なツールを選ぶと良いでしょう。


保守・運用のしやすさ


 導入後のサポート体制も確認しておくことも推奨します。

RPAが途中で止まってしまった場合、サポート窓口に相談可能かどうかを確認しておかないと、業務が進められなくなってしまう可能性があります。
RPAの種類と保守・運用の負担の違いについてまとめました。

RPAの種類
確認事項の一例 ベンダーサポート
デスクトップ型

個々のPCで完結するため比較的簡単に運用が可能 ユーザー側の管理が中心となるためサポート範囲を確認しておくと安心
サーバ型

各企業の部署を跨いで運用しているため運用の負担が大きい
エラー対応等のサポートが不可欠
クラウド型 ベンダーがアップデートするため負担が少ない ベンダー側で運用を任せられるが問題が発生した場合、相談できるサポート体制が整っているか確認が必要

少なくとも導入前に以下の事項を確認しましょう。

・サポート受付方法
・アップデート・メンテナンスの有無
・ユーザー向けのトレーニング実施やマニュアルの充実度


実行環境は適しているか


 導入にあたって、自社の実行環境に適しているか把握しましょう。
各ベンダーが提供しているRPAにはそれぞれ特徴があり、異なります。

RPAの種類と適している実行環境をまとめました。

RPAの種類
適している実行環境
デスクトップ型
小規模で始めたい場合や、限定したPC環境で運用したい方向け
サーバ型 全社的に業務を自動化したい方
クラウド型 場所を問わずリモート対応を重視したい方向け

自社の実行環境に適しているRPAを選択しましょう。


セキュリティ


 RPAを導入する際は、アクセス権限の設定やログ管理機能を備えた、安全性の高いツールを選定することが重要です。

シナリオを把握できていなかったり、使用履歴を管理できていないと、誤った処理をしてしまうことにより情報漏洩などのリスクが発生します。

特に、機密情報や個人情報を扱う業務では、適切なセキュリティ対策を講じることで、情報漏洩のリスクを軽減できます。

課題 対策例
個人情報を扱う業務を自動化したいが誰でも操作できてしまう 特定の部署のみ権限を与える
シナリオを設定し処理したがエラーが発生
履歴を残せるように設定し、原因と対策を講じる
誤ったシナリオが実行されていたが誰が処理したか不明
操作ログを設定し、どのアカウントから操作されたか履歴を確認

また、サイバー攻撃により不正アクセスされ、顧客情報が漏洩する事故も発生しています。

RPAツールによっては、ログインする際に多要素認証の設定が可能なものもあり、不正アクセス防止対策として有効
です。

 

 

まとめ

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RPAの基本に加え、導入のメリット・デメリットについてわかりやすく解説しました。
人材不足が深刻化する中、多くの企業で業務効率化や生産性向上の取り組みが求められています。

RPAの導入は、業務の効率化やコスト削減を実現する有効な手段の一つです。
自社のどの業務を自動化できるかを把握し、適切なツールを選定することが重要ですが、適切に活用すれば大きな成果を期待できるでしょう。

自社でのRPA導入をより具体的に検討したい場合は、まずは試してみるのがおすすめです。

ヒューマンリソシアでは、無料トライアルも提供しており、RPAの導入から活用・運用をサポートしています。

ぜひ、この機会にRPAの導入を体験してみませんか?

お気軽にご相談ください。



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【よくあるご質問】

RPA導入のデメリットとは?



Q. RPA導入のデメリットは何ですか?

A.① 不具合が起きると業務がストップするリスクがある
 RPAはシステムに依存して動作するため、不具合が発生すると業務が停止する可能性があります。

A.② 情報漏洩などのセキュリティリスク
 ログインIDやパスワードをRPAや外部ファイルに設定している場合、不正アクセスやサイバー攻撃などで情報漏洩が起きるリスクがあります。

A.③ 複雑な業務には対応できない
 非定型業務や判断が必要な業務、分岐が多く複雑な業務にはRPAでは対応できません。導入にあたっては、業務の見直しとRPAに適した業務の選定が求められます。

A.④ 業務がブラックボックス化する恐れがある
 RPAによる自動化で担当者が業務内容を把握しなくなると、異動や退職時に正確な引き継ぎができず、設定ミスや機能不全が発生する可能性があります。

A.⑤ 間違った作業内容でも継続してしまう
 RPAは設定された手順通りに動作するため、入力ミスや誤った宛先などがあってもそのまま処理を続けてしまい、情報漏洩や業務遅延の原因となることがあります。

RPA導入のデメリットを回避するためには?



Q. RPA導入のデメリットを回避するための対策とは?

A.RPA導入のデメリットを防ぐには、導入前に業務を見直してRPAに適した業務を選定し、十分なテストと管理体制の構築を行うことが重要です。さらに、エラー通知機能やログ管理、アクセス制御などを備えたRPAツールを選定し、マニュアル整備や情報共有を徹底することで、安全で継続的な運用が可能になります。

 


本コラム内容について
各コラムの内容は、執筆時点での情報を元にしています。
製品バージョンアップなどにより、最新ではない場合がありますので、最新の情報は、公式WebEBサイトなどを参考にすることをおすすめいたします。

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弊社では一切責任を負いかねます。
一つの参考としていただき、利用いただく際は、各社のルール・状況等に則りご活用いただけますと
幸いです。

※「WinActor®」は、NTTアドバンステクノロジ株式会社の登録商標です。

出典:WinActorの公式Webサイト(https://winactor.biz/)をもとに作成
出典:いちばんやさしいRPAの教本 人気講師が教える現場のための業務自動化ノウハウ(インプレス出版)もとに作成




 

 

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