2025.05.30- 
業務の効率化やミス削減を目的に、多くの企業で導入が進むRPAは、自社でシステム開発できるのでしょうか。
本記事では、自社でRPAを開発する際の具体的な手順や開発手法、外注との違い、成功させるためのポイントについてわかりやすく解説します。
実際に、RPA化を成功させた企業の事例もご紹介していくので、参考にしてみてください。
目次
- RPA開発とは？RPA作成の手法と必要なスキル
- RPAの開発手順
- RPAを自社で開発するメリット
- RPAを自社で開発するデメリット
- 自社でRPA開発・導入を成功に導くポイント
- 【事例紹介】RPA化に成功した開発までの流れや手順
- まとめ
RPA開発とは？開発の手法と必要なスキル
RPA（Robotic Process Automation）開発とは、人がパソコン上で行う定型的な業務をソフトウェアロボットで自動化する仕組みを構築することです。データ入力、ファイルの転送、帳票作成、メールの自動送信など、手順が決まっていて繰り返し行う作業に適しています。
具体的に、RPA開発とはどのようなものなのか、RPA作成の手法と必要なスキルについて解説します。
RPAの特徴は、主に「人の操作を模倣して業務を自動化できる点」にあります。Excelの入力作業やデータ転記、システム間の情報連携など、ルールに基づいた定型作業を高速かつ正確に処理することが可能です。
プログラミングの専門知識がなくても使えるノーコードツールが多く、現場主導で導入しやすいのも魅力となっています。また、24時間365日稼働可能なため、人手不足や業務効率化の課題解決にも貢献してくれるでしょう。さらに、他のシステムと連携しやすく、幅広い業務に応用可能な柔軟性も備えています。
RPAの開発手法
RPAの導入を検討する際、どのような開発手法を選ぶかは非常に重要なポイントです。
RPA開発には大きく分けて「簡易型」と「開発型」の2種類があり、それぞれに特徴と適した用途があります。自社の人材リソースや業務内容に合わせて最適な手法を選ぶことが、導入効果を高めるカギとなるでしょう。
プログラミング知識が不要な「簡易型」
「簡易型」のRPA開発は、専門的なプログラミング知識がなくても操作できるのが特徴です。多くのRPAツールにはドラッグ＆ドロップで処理フローを組み立てる機能が搭載されており、現場の業務担当者でも比較的容易にロボットを作成できます。Excelのデータ入力やファイル名の変更、メール送信など、定型的な作業の自動化に向いています。導入スピードも早く、比較的コストを抑えられる点もメリットです。
ただし、処理が複雑になると機能に限界が出る場合があるため、対象業務の選定が重要になります。
コーディングが必要な「開発型」
「開発型」はRPAツールに加えてプログラミング言語（たとえばVB.NETやPythonなど）を用いたカスタマイズが可能な開発手法です。複雑な条件分岐や外部システムとの連携、例外処理など、より高度な処理が求められる業務に適しています。柔軟性が高く、企業独自の業務フローにも対応できる点が大きな強みです。ただし、開発にはITスキルが必要なため、システム部門の関与や外部ベンダーとの連携が不可欠となる場合があります。
RPA開発・作成に必要なエンジニアスキル
RPA開発においては、使用するツールや自動化の範囲によって求められるスキルのレベルが大きく異なります。ノーコード／ローコードで開発可能なツールもあれば、プログラミングスキルを活用して高度な自動化を実現するツールもあるので、開発のハードルは選択するツール次第です。
簡易型（ノーコード／ローコード型）
簡易型のRPA開発では、専用ツールのGUIを使ってフローを構築するのが主な作業になります。特別なITスキルは不要ですが、以下のようなスキルが求められます。- 業務知識
自動化対象の業務フローを正確に理解し、RPAツール上での操作に落とし込めるレベル - 論理的思考力
作業手順を順序立てて整理し、自動化フローに変換できる力 - RPAツール操作スキル
GUIベースの操作に慣れており、直感的にツールを使いこなせる
プログラミングの知識は基本的に不要なため、現場の業務担当者でも取り組みやすいのが特長です。ただし、エラー処理や例外対応には一定のツール理解が必要となる場合もあります。
開発型（開発者向け・大規模導入向け）
コーディング型といった、より複雑な業務や大規模なシステム連携を視野に入れたRPA開発では、プログラミングによるカスタマイズが必要になるでしょう。この場合は、エンジニアとしてのスキルセットが求められます。- プログラミングスキル
VBA、Python、JavaScriptなどの言語に関する知識と実装経験
ループ処理や条件分岐、外部ライブラリの活用など - システム開発経験
APIを使った外部システムとの連携、バッチ処理の設計
システム間の接続や開発経験があると尚可 - データベース知識
RPAがデータベースと連携するケースでは、SQLの理解やクエリ作成が必要 - 業務分析スキル
複雑な業務プロセスを正確に把握し、仕様としてまとめられる力
要件定義や設計経験があると尚可
RPAの開発手順
RPAを効果的に導入・運用するために必要な開発手順としては、下記の通りです。
- 業務の洗い出し・見直し
- RPAの要件定義
- RPAのロボット開発
- 動作テスト・本格導入
- メンテナンス
RPAの開発手順について解説していくので、参考にしてみてください。
業務の洗い出し・見直し
RPA開発の第一歩は、自動化対象となる業務の洗い出しと見直しです。業務全体を棚卸しし、定型的でルールが明確な作業、繰り返しが多く手作業によるミスが発生しやすい業務を優先的に選定します。
この段階で現場の声を取り入れ、現在の業務フローにムダや非効率な手順がないかもあわせて見直すことで、RPA導入による効果を最大化することが可能です。
RPAの要件定義
次に行うのが要件定義です。ここでは、選定した業務の具体的な処理手順や例外パターン、使用するデータの形式、操作対象となるアプリケーションやシステムの種類などを明確にします。
また、ロボットが対応すべき業務の範囲や処理のタイミング（スケジュール実行や、ファイルの受信などをトリガーとする実行など）もこの段階で定義しましょう。要件定義が曖昧な場合、開発後に修正が多発する原因となります。そのため、関係者間で丁寧な確認が不可欠です。
RPAのロボット開発
要件が固まったら、RPAツールを用いてロボットの開発に着手します。簡易型であれば、GUIベースの画面で業務フローを組み立てる作業が中心となるでしょう。
複雑な処理や外部連携が必要な場合は、コーディングによるカスタマイズも加わります。開発時には、処理の途中で想定されるエラーや例外への対応も組み込んでおくと、後のトラブルを防ぐことが可能です。
RPA(WinActor）の詳しいシナリオ開発方法を知りたい方はこちら
RPAツールは、多数存在しており、どれを利用すれば良いのか悩んでいる人も多いでしょう。そんな人におすすめしたいのが、WinActorです。
WinActorは、簡易型で直感的な操作性が可能で、RPAツールを導入するのが初めての企業でも、取り入れやすいツールです。
国内シェアNO.1※の純国産RPAツールでもあるので、安心・安全に利用できます。コーティング型の側面を持っているため、より複雑な処理や高度なカスタマイズも実現できます。
シナリオ開発において、便利なツールとなっているので、RPA開発を検討している人の強い味方になってくれるでしょう。RPA(WinActor）の詳しいシナリオ開発方法を知りたい方は、本記事の別記事にあるWinActorのシナリオを初心者が作成する為のコツ！をご覧ください。
WinActorのシナリオを初心者が作成する為のコツ！サンプル、作り方、代行の費用などを解説
記事はこちら
※出展：NTTアドバンステクノロジ株式会社 富士キメラ総研による調査「ソフトウェアビジネス新市場2024年版」において、国内のRPA市場占有率No.1（https://winactor.biz/topics/2024/10/30_6687.html）
動作テスト・本格導入
ロボットが完成したら、テストフェーズに進みます。まずは開発環境やテスト用データを使って処理の動作確認を行い、想定どおりに業務が実行されるか、エラー処理が正常に機能するかを検証してください。
問題がなければ、実運用環境に移行して本格導入となります。この際、業務担当者への操作説明や運用マニュアルの整備も忘れずに行うことが重要です。
メンテナンス
RPAは一度作って終わりではありません。業務フローの変更やシステムのアップデート、データ形式の変化などに対応するため、定期的なメンテナンスが必要です。
エラー発生時の原因調査や、より効率的な処理への改善提案なども含めて、継続的に見直し・調整を行うことで、安定した運用とさらなる業務改善が実現できます。
RPAを自社で開発するメリット
RPAを自社で開発することは、外部に依頼する場合とは異なる多くのメリットがあります。業務に精通した自社メンバーが開発を担うことで、実際の業務に即した、効率的かつ柔軟な自動化が可能です。
本章では、自社開発による代表的なメリットを3つの観点から解説します。
開発コストを抑えられる
RPAを自社で開発する最大のメリットのひとつは、外部の開発会社やコンサルティングサービスに依頼する際に発生する費用を抑えられる点です。特にノーコードやローコードツールを活用すれば、社内の業務担当者が直接ロボットを作成できるため、外注コストや継続的な保守費用の削減につながります。
また、トライアル導入から小規模にスタートすることも可能で、コスト面のリスクを最小限に抑えながら導入を進められる点も魅力です。
柔軟に対応できる
自社でRPAを開発することで、業務の変更や追加のニーズが発生した際にもスピーディかつ柔軟に対応できます。外部に依頼する場合は、要件定義から修正依頼、再納品までに時間がかかることがありますが、自社開発であれば状況に応じて即座にロボットの修正や改善を行うことが可能です。
特に業務内容が頻繁に変わる企業や、継続的に業務改善を進めていきたい企業にとっては、自社での内製体制が大きな強みになります。
開発ノウハウが蓄積する
RPAを自社で継続的に開発・運用することで、社内にノウハウが蓄積されていきます。最初は小さな業務の自動化から始めたとしても、経験を積むことでより高度な業務へと自動化の範囲を広げることが可能です。
また、RPAに限らず、業務改善の視点や自動化思考が社内に根づくことで、DX（デジタルトランスフォーメーション）推進の土台としても大きく貢献します。属人的な業務の可視化や標準化の促進にもつながり、組織全体の生産性向上を後押しする効果も期待できるでしょう。
RPAを自社で開発するデメリット
RPAを自社で開発することには多くのメリットがある一方で、注意すべきデメリットも存在します。特に、開発体制の構築や運用体制の整備が不十分なまま始めてしまうと、かえって業務負担が増えたり、想定どおりの効果が得られなかったりするリスクもあるでしょう。
本章では、自社開発に取り組む際にあらかじめ認識しておきたい主なデメリットについて解説します。
開発できる人材の確保・育成が必要
RPAを自社で開発・運用していくためには、RPAツールを扱える人材の確保や育成が不可欠です。
ノーコードやローコードで開発できるツールもありますが、業務フローを論理的に組み立てたり、ツールを適切に使いこなしたりするには、一定のITリテラシーや業務理解力が必要となります。
特に、より高度な自動化や複雑なシステム連携を目指す場合には、プログラミングスキルやシステム開発経験を持つ人材が求められるため、社内にそうした人材がいない場合は育成に時間とコストがかかることがあるでしょう。
まずは簡易な業務からスタートし、RPA人材を段階的に育成していくことをおすすめします。外部研修やツールベンダーのサポートを活用することで、短期間でも基礎的なスキルを身につけることが可能です。
開発期間が長期化する可能性がある
自社で初めてRPA開発に取り組む場合、ノウハウや経験がないことから、開発が想定以上に長引くことがあります。特に要件定義の段階で業務の整理や仕様の取りまとめがうまくできていないと、開発途中で手戻りが発生し、スケジュールが大きくずれ込む可能性が高いです。
また、ツールの操作方法やエラー発生時の対処法を習得するための学習時間も必要であり、結果として導入効果が出るまでに時間がかかってしまう可能性があります。
最初は対象業務を絞り、スモールスタートで進めるのが成功のコツです。必要に応じて外部の導入支援サービスを一時的に活用するのも、立ち上がりをスムーズにする手段の一つです。
運用・保守の負担がかかる
RPAは一度作って終わりではなく、業務の変化や使用環境の更新に応じて定期的にメンテナンスが必要になります。自社開発の場合、そのメンテナンス作業もすべて自社で対応する必要があるため、運用体制の整備や担当者の確保が重要です。
業務担当者が別の業務と兼務で運用を行っていると、トラブル対応が後手に回る恐れもあり、結果的に業務効率化どころか新たな負担になってしまうこともあります。RPAを安定して運用し続けるには、継続的なサポート体制と運用ルールの明確化が欠かせません。
ロボットの運用ルールや変更手順をあらかじめドキュメント化しておくなど、明確な運用ルールを策定し、定期的な見直しと改善を行うことで、担当者の負担を軽減し、RPAの効果を最大化することが重要です。
自社でRPA開発・導入を成功に導くポイント
RPAを自社で開発・導入する際には、事前の準備と計画が成功の鍵を握ります。
導入効果を最大限に引き出すためには、ツール選定から開発体制の構築、業務内容の見極めまで、いくつかの重要なポイントを押さえる必要があるでしょう。
本章では、自社でRPAを効果的に活用するための具体的な成功のポイントについて解説します。
自社に適したRPA開発ツールを導入する
RPAツールには、ノーコード・ローコードで使えるものから、本格的なプログラミングが必要なものまで多様な種類があります。業務の規模や内容、自社の開発スキルに合わせて最適なツールを選定することが、スムーズな導入と定着につながるでしょう。
また、操作性やサポート体制、ライセンス費用なども比較検討し、現場の担当者が扱いやすい環境を整えることが重要です。
RPA開発ツールは種類が豊富なため、どんなものを選択すれば良いのかわからない人も多いでしょう。
そんなRPAツールの選定にお悩みの方は、本コラムの別記事のおすすめのRPAツール比較19選｜種類や比較のポイント・導入メリット・活用事例を解説をご覧ください。
おすすめのRPAツール比較19選｜種類や比較のポイント・導入メリット・活用事例を解説
記事はこちら
RPA開発者の育成・体制を構築する
RPA開発・運用を社内で行うには、ツールを扱える人材の育成と、業務に即した体制づくりが重要です。業務知識と技術の両面からロボットを設計・開発できる体制を構築することで、実際の業務に即した効果的な自動化が実現できます。
たとえば、ベンダーの提供する研修やeラーニング、ハンズオン型セミナーを活用して、基礎スキルを身につけることで、RPAツールを効率よく使用できるような育成体制を構築できます。
加えて、簡単な業務から小規模な自動化に取り組むことで、実践を通じてスキルを高めていくことも可能です。
また、担当者が開発に専念できる環境を整えることも、継続的なスキル向上につながります。
さらに、属人的な運用を避けるためには、チーム内でノウハウを共有し、標準化された開発プロセスを整えることも重要です。
RPA開発の工数や難易度を事前に確認する
導入前に、自動化対象の業務がどれくらいの工数や技術的難易度を要するかを正確に把握することが重要です。単純な繰り返し業務であれば比較的短期間で開発できますが、複雑な業務フローやシステム連携が含まれる場合は、設計・開発に時間とスキルを要する可能性があります。
事前の業務分析と優先順位付けにより、効果の高い業務から段階的に自動化を進めることが成功の近道です。
RPA開発の費用対効果を見極める
RPAの導入によって削減できる人件費や業務時間と、開発・運用にかかるコストを比較し、費用対効果を見極めることが必要です。特に、日常的に繰り返されるルーティン業務やミスの発生しやすい作業に適用することで、投資以上の効果が期待できます。
また、長期的な運用を視野に入れた維持管理コストも含めて評価することで、持続可能なRPA活用が可能です。
【事例紹介】RPA化に成功した開発までの流れや手順
業務効率化の手段として注目を集めているRPAを導入する企業が増えています。しかし、導入を検討していても「どのように進めればよいのか分からない」「実際の成功事例を参考にしたい」と感じている方も多いのではないでしょうか。
そんな方のために、RPA化に成功した企業の事例を紹介していくので、参考にしてみてください。
ワーキンググループによるシナリオ作成者の育成
ある企業では、RPAの全社展開を見据えた工夫で導入に成功した事例があります。
導入にあたっては、実務者にアンケートを実施し、定型的な業務や単純作業をリストアップ。その中から、最も効果が見込める業務を選定し、シナリオを作成して運用試験を行いました。実務者からは「正確性に問題はなく、作業時間も短縮された」との評価を得て、本運用がスタートしました。
全社展開にあたっては、「実務者がシナリオ作成に時間を取れない」「分からないときにすぐ質問できる相手がいない」といった課題が浮上。
そこで、同じようなシナリオにグループ分けし、月1回のワーキングを実施。その場で集中的にシナリオ作成に取り組み、分からない点はすぐに確認できる体制を整えました。
また、これまでに作成したシナリオをテンプレートとしてストック・共有し、再利用しやすい環境を整備。業務の属人化を防ぎながら、シナリオ作成の効率化も図られています。
同社の営業企画課では、国土交通省のウェブサイトから中長期発注見通しデータを取得する作業を自動化し、年間2,000分の削減に成功しました。
具体的な導入事例については、八千代エンジニヤリング株式会社様の導入事例をご覧ください。
年間2,000分の削減効果。RPAの全社展開を見据えた、ある工夫とは。／八千代エンジニヤリング株式会社
記事はこちら
開発担当者の集中できる環境づくり
人員不足が続く医療現場では、限られたリソースの中でいかに効率化を図るかが大きな課題となっており、担当者の集中できる環境づくりに注力した事例があります。
導入部署では、RPAに適した業務を見極めるため、業務内容を細かくヒアリング。中でも、Excelへの転記といったシンプルで自動化しやすい業務から取り組みを進めました。
開発にあたっては、RPA担当者のシナリオ作成時間を確保する目的で、担当者のルーティン業務から自動化を開始。毎日2時間かかっていたルーティン業務をRPAで完全自動化したことで、シナリオ作成に割ける時間が確保できただけでなく、精神的な負担も軽減されました。
導入当初は、当社ヒューマンリソシアの技術サポートを活用いただき、提供されたシナリオを参考にしながら社内でのシナリオ作成を進めることができたため、よりスムーズな導入に繋がっています。
具体的な導入事例については、医療現場の人員不足。課題解決に向けたRPA活用術／淀川キリスト教病院をご覧ください。
医療現場の人員不足。課題解決に向けたRPA活用術／淀川キリスト教病院
記事はこちら
まとめ
自社開発は、コストを抑えて自社に最適な運用を実現するメリットがあります。しかし、開発に必要な人材の確保やスキル習得、開発時間の確保といった壁に直面することも少なくありません。
そのため、「すべてを自社で完結させる」ことにこだわらず、初期の立ち上げや一部工程だけ外部の支援を活用するのも一つの有効な選択肢です。状況に応じて外部サポートを活用することで、スムーズなRPA導入と社内定着がより現実的なものとなるでしょう。
RPA導入・開発支援会社をお探しの方へ
自社開発は多くのメリットがある一方で、導入当初はハードルがあるのも確かです。社内に知見がない状態でゼロから体制を整えるのは負担が大きく、思うように進まないケースもあるでしょう。
そうした場面では、最初の立ち上げだけでも外部のサポートを活用することで、スムーズにスタートを切ることができます。ヒューマンリソシアでは、RPA導入時の技術支援や教育支援を通じて、社内での自走に向けた土台づくりをお手伝いしています。
豊富な導入支援の経験をもとに、運用体制の整備やスキル定着までを見据えたサポートを提供しているので、「いずれは内製化したいが、まずは安心して始めたい」といった場合にもおすすめです。
お気軽にご相談ください。
【よくあるご質問】
RPA開発とは
Q：RPA開発とは具体的に何ですか？
A：人がパソコン上で行う定型的な業務（データ入力、ファイルの転送、帳票作成、メールの自動送信など）をソフトウェアロボットで自動化する仕組みを構築することです。
RPAを自社で開発するメリット
Q：RPAを自社で開発するメリットは何ですか？
A：開発コストを抑えられる
特にノーコードやローコードツールを活用すれば、社内の業務担当者が直接ロボットを作成できるため、外注コストや継続的な保守費用の削減につながります。
A：柔軟に対応できる
自社でRPAを開発することで、業務の変更や追加のニーズが発生した際にもスピーディかつ柔軟に対応できます。
A：開発ノウハウが蓄積する
RPAを自社で継続的に開発・運用することで、社内にノウハウが蓄積されていきます。最初は小さな業務の自動化から始めたとしても、経験を積むことでより高度な業務へと自動化の範囲を広げることが可能です。
RPAの開発手順
Q：RPAシステムの開発はどのような手順で進められますか？
A：一般的に以下のステップで進められます。
業務の洗い出し・見直し
業務全体を棚卸しし、定型的でルールが明確な作業、繰り返しが多く手作業によるミスが発生しやすい業務を優先的に選定します。
RPAの要件定義
次に行うのが要件定義です。ここでは、選定した業務の具体的な処理手順や例外パターン、使用するデータの形式、操作対象となるアプリケーションやシステムの種類などを明確にします。
RPAのロボット開発
要件が固まったら、RPAツールを用いてロボットの開発に着手します。複雑な処理や外部連携が必要な場合は、コーディングによるカスタマイズも加わります。開発時には、処理の途中で想定されるエラーや例外への対応も組み込んでおくと、後のトラブルを防ぐことが可能です。
動作テスト・本格導入
ロボットが完成したら、テストフェーズに進みます。まずは開発環境やテスト用データを使って処理の動作確認を行い、想定どおりに業務が実行されるか、エラー処理が正常に機能するかを検証してください。問題がなければ、実運用環境に移行して本格導入となります。
メンテナンス
業務フローの変更やシステムのアップデート、データ形式の変化などに対応するため、定期的なメンテナンスが必要です。
RPAの開発手法
Q：RPA開発にはどのような手法がありますか？
A：主に「簡易型」と「開発型」の2種類があります。
簡易型： プログラミング知識が不要で、現場の業務担当者でも比較的容易にロボットを作成できます。
開発型： プログラミング言語を用いたカスタマイズが可能で、より複雑な条件分岐や外部システムとの連携が求められる業務に適しています。
自社でRPA開発・導入を成功に導くポイント
Q：自社でRPA開発・導入を成功させるためのポイントは何ですか？
A：自社に適したRPA開発ツールを導入する
RPAツールには、ノーコード・ローコードで使えるものから、本格的なプログラミングが必要なものまで多様な種類があります。業務の規模や内容、自社の開発スキルに合わせて最適なツールを選定することが、スムーズな導入と定着につながるでしょう。
A：RPA開発者の育成・体制を構築する
RPA開発・運用を社内で行うには、ツールを扱える人材の育成と、業務に即した体制づくりが重要です。業務知識と技術の両面からロボットを設計・開発できる体制を構築することで、実際の業務に即した効果的な自動化が実現できます。
A：RPA開発の工数や難易度を事前に確認する
導入前に、自動化対象の業務がどれくらいの工数や技術的難易度を要するかを正確に把握することが重要です。単純な繰り返し業務であれば比較的短期間で開発できますが、複雑な業務フローやシステム連携が含まれる場合は、設計・開発に時間とスキルを要する可能性があります。
A：RPA開発の費用対効果を見極める
RPAの導入によって削減できる人件費や業務時間と、開発・運用にかかるコストを比較し、費用対効果を見極めることが必要です。特に、日常的に繰り返されるルーティン業務やミスの発生しやすい作業に適用することで、投資以上の効果が期待できます。
RPA開発は自社で行う？外部委託？
Q：RPA開発は自社で行うべきでしょうか？それとも外部に委託すべきでしょうか？
Ａ：「すべてを自社で完結させる」ことにこだわらず、初期の立ち上げや一部工程だけ外部の支援を活用するのも一つの有効な選択肢です。自社開発は、コストを抑えて自社に最適な運用を実現するメリットがあります。しかし、開発に必要な人材の確保やスキル習得、開発時間の確保といった壁に直面することも少なくありません。
状況に応じて外部サポートを活用することで、スムーズなRPA導入と社内定着がより現実的なものとなるでしょう。
本コラム内容について
各コラムの内容は、執筆時点での情報を元にしています。
各コラムの内容は、利用することによって生じたあらゆる不利益または損害に対して、
弊社では一切責任を負いかねます。
一つの参考としていただき、利用いただく際は、各社のルール・状況等に則りご活用いただけますと
幸いです。
※「WinActor®」は、NTTアドバンステクノロジ株式会社の登録商標です。