RPAの使い方|初心者向けにツールの基本操作方法や基礎知識を解説

 

RPAは、業務の自動化を実現するツールとして多くの企業から注目されています。しかし、RPAを効果的に活用するためには、基礎知識や操作方法をしっかりと理解しておくことが不可欠です。

本コラムでは、RPA初心者向けに、基本的な操作方法や基礎知識を解説します。さらに、RPA導入による具体的なメリットや、実際の活用例についても詳しく解説していきます。

また、RPA導入のステップや失敗しないためのポイントについても解説していますので、業務自動化の成功に向けた一助となれば幸いです。

 

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ヒューマンリソシアでは、 RPA導入に向けた具体的なステップをサポートするために、 以下のサービスを提供しています。

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目次
RPAとは?|初心者のための基礎知識
RPAを使うことのメリット
【部門別】RPAの活用例
RPAを使うまでのステップ
RPA(WinActor)ツールの基本的な使い方
RPAで失敗しないために:初心者が注意すべき5つのポイント
RPAツールの選び方:初心者のための3つのポイント
まとめ 





RPAとは?|初心者のための基礎知識

RPAとは?|初心者のための基礎知識の画像

RPA(Robotic Process Automation)は、「仮想知的労働者」とも呼ばれ、パソコン上で行われる定型作業を自動化するツールです。特にデータ入力や集計などの繰り返し業務の自動化を得意としています。

本来、手作業で行っていた業務をRPAにより自動化することで、ヒューマンエラーの削減や作業時間の短縮を実現し、業務効率を大幅に向上させます。

 

RPAが注目される理由


 
RPAが注目される理由のひとつに、少子高齢化による労働力不足への対策が挙げられます。近年、多くの企業で人手不足が問題となり、限られた人材で業務効率や生産性を維持することが求められています。

これまで手作業で行っていた単純作業をRPAで自動化することで、人はより付加価値の高い業務に集中でき、生産性向上が期待できます。また、ヒューマンエラーを削減し、業務品質の向上にもつながります。

このような背景から、RPAが多くの企業で注目されています。

マクロやAIとの違い


 
ExcelのマクロやAIでも業務の自動化が可能ですが、RPAとは対応できる範囲や得意とする作業が異なります。それぞれの特徴を理解し、最適な自動化手法を選択することが重要です。

マクロ MicrosoftのOfficeソフト内で作業の自動化が可能で、特にExcelを使ったデータ加工や集計に適しています。
RPA 複数のアプリケーションを横断した定型作業を自動化でき、データ入力やシステム間でのデータ同期など、決まった手順を正確に繰り返す作業に向いています。
AI 大量のデータを学習し、判断や予測を行います。データ分析や自然言語処理といった高度な作業に優れています。

 

マクロやRPA・AIなどの違いを詳しく知りたい方はこちら

マクロやAI・RPAなど代表的な自動化の特徴については、本コラムの別記事にあるRPAツールを含む自動化の方法をご覧ください。5つの自動化方法の特徴や作業例をご紹介しています。
  • マクロ
  • RPA
  • AIツール
  • チャットボット
  • AI-OCR
RPAツールを含む自動化の方法、作業例
記事はこちら




RPAを使うことのメリット

RPAを使うことのメリットの画像

RPAの導入は、企業全体の競争力向上に大きく貢献します。ここでは、RPAを使うことで得られる3つの主なメリットをご紹介します。

 

業務の生産性が向上する


 
RPAで定型業務を自動化することで、業務の生産性が飛躍的に向上します。

RPAは単純ミスを起こさず、高速で24時間稼働できるため、業務の進捗を滞らせることなく処理を続け
られます。特に、大量のデータ入力など手作業では処理に数時間かかってしまうこともありますが、RPAならわずか数分で完了します。

 

コア業務に専念できる


 
定型業務をRPAに任せることで、従業員は本来のコア業務に専念できるようになります。

例えば、毎日30分かかるデータ転記作業を自動化すれば、単純計算で年間約130時間の削減につながります。この時間を使って、従業員は顧客対応やクリエイティブな作業など、より価値の高い業務に専念でき、企業の競争力が強化されます。

 

従業員のモチベーション向上につながる


 
単純作業をRPAに任せることで、従業員はやりがいのある業務に集中でき、モチベーションが向上します。これにより、仕事への満足度が高まり、作業負荷の軽減やワークライフバランスの改善も期待できます。

結果として、組織全体の生産性向上にもつながります。

 

 

【部門別】RPAの活用例

【部門別】RPAの活用例の画像

RPAは、定型的な作業を自動化することで大きな効果を発揮します。
ここでは、定型業務が多い「経理」「総務・人事」「営業事務」部門ごとの具体的な活用例をご紹介します。

これらの例を通じて、RPA導入後の業務改善イメージをより具体的に描いていただければと思います。

 

①経理業務


 
経理業務では、データ入力、請求書処理、経費精算など、日々発生する作業をRPAで自動化できます。これにより、単純ミスが減り、作業のスピードも向上します。

例えば、請求書の送付業務をRPAで自動化できます。
基幹システムからデータを取得してExcelに転記し、請求書を作成。その後、PDF形式で保存し、メールに添付して送信する一連の作業がRPAによって短時間で処理されます。

 

②総務・人事業務


 
総務・人事業務では、入社手続きや勤怠管理、採用関連の書類処理などをRPAで自動化できます。これにより、担当者はより戦略的な業務に集中することができます。

例えば、新入社員のアカウント発行作業を自動化できます。
Excelに必要な情報を入力しておくことで、RPAがその情報を基にアカウント発行を自動で行い、作業工数を大幅に削減します。

 

③営業事務


 
営業事務では、顧客情報の登録や営業日報作成などをRPAで自動化できます。これにより、営業担当者はより迅速に顧客対応ができるようになります。

例えば、見積書作成業務を自動化できます。
CRMシステムから顧客情報を取得し、製品やサービスの単価を自動的にフォーマットに転記してPDFとして保存するプロセスを、RPAが迅速に処理します。

 

 

RPAを使うまでのステップ

RPAを使うまでのステップの画像

RPAを効果的に活用するには、事前の準備が非常に重要です。
ここでは、RPAを使うまでの3つのステップをご紹介します。これらを段階的に行い、RPAの効果を最大限に引き出しましょう。

 

①業務の可視化・見直し


 
自動化する業務が決まったら、次はその業務を可視化し、手順を見直しましょう。
可視化をして、業務手順を一度見直すことで、作業の流れやボトルネックが明確になります。

自動化する前の段階で無駄な作業や重複を排除することで、RPA導入後の効果を最大化でき、業務全体の効率向上に繋がります。

 

②自動化対象業務の選定


 
次に、RPAで自動化する業務の選定が重要です。
RPAには、自動化に向いている業務と向いていない業務が存在します。適していない業務を自動化しても、十分な効果を得ることができません。

RPAに適した業務は、主に繰り返し行われる定型的な作業です。

【自動化におすすめの作業例】
・データ入力や転記作業
・請求書や見積書の作成
・システム間でのデータ同期や移行
・データ収集・集計
・顧客情報の登録・更新 など


RPA化対象業務選定のポイントや業務可視化について詳しく知りたい方へ

RPA化すべき対象業務の選定ポイントや業務可視化のメリットについてこちらの資料で解説しています。
さらに、業務の整理に役立つ「業務棚卸し・シナリオ作成準備シート」も付いています。

これからRPAを導入する方や何を自動化したら良いか分からないなどお悩みをお持ちの方は、ぜひご覧ください。

RPA化対象業務選定のポイントと業務可視化のメリットとは

 

③RPA開発設計書の作成


 
RPAを実際に開発する前に、開発設計書を作成し、RPAがどのように動作するかを明確にしておきましょう。設計書も何もないまま自動化すると、処理の漏れや作業の重複などが発生する可能性があり、結果的に開発効率も下がります。

さらに、設計書は、エラー発生時や業務手順の変更時にも重要な役割を果たします。開発者が異動や退職した場合でも、設計書があればスムーズに引き継ぎができ、問題解決も容易になります。

【設計書に必要な項目例】
・業務ステップ
・アクション
・条件 など

 

【RPA(WinActor)導入を検討中の責任者の方へ】

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以下のような課題に直面していませんか?

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RPA(WinActor)ツールの基本的な使い方

RPA(WinActor)ツールの基本的な使い方の画像

RPAツールの基本的な使い方をご紹介します。

ここでは、純国産RPAツール「WinActor」で基本的な使い方を解説していきます。
WinActorは、プログラミング知識を必要とせず、ドラッグ&ドロップで直感的に操作できるため、初心者にも扱いやすいツールです。

 

操作画面の解説


 
WinActorの操作画面は下記のようになっています。

WinActor操作画面の画像

左側に「ノード」「ライブラリ」といった操作の部品があります。これらを組み立てて、自動化フローを作成していきます。
  • ノード
    自動化フローを構成するための個々の処理単位

  • ライブラリ
    ノード単体では実現が難しい細かい操作を行う操作の単位

 

RPAの基本的な操作方法|シナリオ作成


 
WinActorでは、自動化フローを「シナリオ」と呼んでいます。自動化のシナリオを作成して実行することで、WinActorが業務を自動化してくれます。

シナリオは、左側のノードやライブラリを右側のシナリオ作成部分へドラッグ&ドロップすることで作成できます。

WinActorシナリオ作成方法の画像


業務フローを作成するような感覚でシナリオを組み立てられるため、初心者でも直感的に操作可能です。

RPA(WinActor)の詳しい操作方法はこちら

WinActorの基本や詳しい操作方法を知りたい方は、本コラムの別記事にあるRPA(WinActor)の利用マニュアルをご覧ください。
初心者の方向けにWinActor操作の基本をご紹介しています。操作画面・操作方法から、ノードやライブラリといった基本機能やシナリオ作成方法を解説しています。

RPA(WinActor)の利用マニュアル|基本の使い方と機能、操作方法、シナリオ作成方法をご紹介
記事はこちら

RPA(WinActor)を実際に触ってみたい方へ

当社ヒューマンリソシアでは、実際にRPAを体験できるWinActorハンズオンセミナーを定期的に開催しています。無料でお試しできますので、RPAがどのようなものか一度体験したい方はぜひ、ご参加ください。

 

 

 

RPAで失敗しないために:初心者が注意すべき5つのポイント

RPAで失敗しないために初心者が注意すべき5つのポイントの画像

RPAは業務効率化やコスト削減などに大きな効果が期待されますが、導入に失敗してしまったというケースも少なくありません。ここでは、RPAで失敗しないために初心者が特に注意すべき5つのポイントを解説します。

 

RPAを導入する目的を明確にする


 
まず、RPAを何のために導入するのか「目的」を明確にすることが重要です。
目的が曖昧なままだと、効果測定が難しく、RPAの価値を十分に引き出せません。効果を実感できないと、RPAに対するモチベーションも下がり、結局、活用されなくなってしまう恐れもあります。

作業時間の短縮やヒューマンエラーの削減、コスト削減など、具体的な目的を設定しましょう。導入の目的が明確になることで、組織全体が一丸となって取り組む姿勢が生まれます。

 

自動化前の下準備を入念に行う


 
RPA導入の前に下準備は入念に行いましょう。本コラムの「RPAを使うまでのステップ」でも解説したように対象業務の選定や業務の可視化・見直しが重要です。

準備が不十分だと、エラーや不具合が発生しやすくなる恐れもあり、結果的に充分な効果が感じにくくなります。業務の棚卸しや手順の見直しを行い、RPAが効率的に作動できる環境を整えることが大切です。

RPA化・業務改善の進め方について詳しく知りたい方はこちら

RPA化を行う前に大切な「業務改善のために必要な思考とプロセス」についてこちらの資料で解説しています。

仕事のムダをなくすために必要なプロセスとして、仕事の分解・見直し・最適化のポイントや業務改善を上手く進めていくためのコツをご紹介しています。

RPAで自動化する前の業務を見直すポイントとしても参考になりますので、ぜひご覧ください。

DX化へ向けた第一歩!業務改善のために必要な思考とプロセスとは

 

RPAの人員計画・教育計画を立てる


 
RPAを活用するためには、人員計画と教育計画を事前にしっかりと立てることが重要です。
RPAツールには、初心者でも使いやすいものから、プログラミング知識を要するものまでさまざまな種類があります。それぞれのツールに応じて、適切な人材の確保とスキルの育成が求められます。
  • 人員計画
    開発・運用を担当するメンバーの選定(IT部門や外部委託など)

  • 教育計画
    担当者が必要な知識やスキルを習得できるよう、研修やトレーニングの実施
このように、RPAの成功には適切な人材の確保と教育が不可欠です。

 

活用してもらうための仕掛けを作る


 
RPAを活用するためには、社内でその価値を理解してもらうことが重要です。具体的な成功事例を共有し、RPAの効果をわかりやすく伝えることで、現場のモチベーションを高めることができます。

例えば、自動化によるコスト削減や作業時間の短縮などの成果を数字で示すと、RPA活用の意欲が高まり、「この業務も自動化できるのでは」といった新たなアイデアが生まれやすくなります。

 

長期的に活用するための運用ルールを作る


 
RPAを長期的に活用するためには、運用ルールを明確にしておくことが重要です。RPAは、導入後も定期的な見直しや改善が必要です。

運用ルールが社内で統一されていないと、特定の担当者に依存したり、部分的な運用にとどまることになり、十分な効果が得られません。

事前に運用ルールを策定しておくことで、RPAが会社全体の取り組みとして活用され、管理がしやすく、安心して運用できる環境を整えることができます。

RPA導入後こんなはずでは…とならないために

「RPA導入後、あるある失敗例と解決策」についてこちらの資料で解説しています。
RPA導入後に実際に起きた失敗をもとに取り組んだ解決策、導入で失敗しないためのポイントについてまとめました。ぜひ、ご覧ください。

RPA導入後、あるある失敗例と解決策をご紹介

 

 

RPAツールの選び方:初心者のための3つのポイント

RPAツールの選び方初心者のための3つのポイントの画像

RPAツールには多くの種類があり、どのツールを選ぶかは導入の成功に大きな影響を与えます。
ここでは、初心者の方に向けてRPAツールを選ぶ際の重要な3つのポイントをご紹介します。
これらのポイントを参考に、自社にとって最適なツールを見つけてみてください。

 

ツールの種類


 
RPAツールは主に以下の3つのタイプに分かれます。
自社の業務内容や環境に合った種類を選ぶことがポイントです。

RPAツールの種類の画像

  • サーバー型
    自社のサーバーにインストールして利用するため、データの安全性が高く、大規模な導入に適しています。

  • デスクトップ型
    個々のPCにインストールして利用するため、小規模な業務の自動化に適しています。

  • クラウド型
    ネット環境があれば利用できるため、初期費用を抑えたスピーディーな導入が可能です。

操作性


 
RPAツールの操作性は、導入後の活用度に大きな影響を与えます。高度なプログラミング知識が必要なツールだと、対応できる人員が限られ、初期の学習コストも高くなります。

初心者には、特別な知識を必要とせず、直感的に操作できるツールがおすすめです。現場のスタッフがすぐに使い始めやすく、早期にRPAの効果を実感しやすくなります。

 

サポート体制


 
RPAツールのサポート体制も選択の重要なポイントです。サポートが不十分だと、導入がスムーズに進まなかったり、導入後のトラブル解決が遅れる可能性があります。

特に初めてRPAを導入する場合、問題解決のための迅速な対応や、使い方に関する不明点をサポートしてもらえる体制があると安心です。

サポート体制はRPAツールを販売している代理店によっても異なります。
セミナーや研修などユーザー向けのトレーニングが充実している代理店を選ぶと、必要に応じてスムーズにサポートを受けられます。

 

 

まとめ

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本コラムでは、初心者向けにRPAの基本の使い方や具体的な活用例をご紹介しました。

【部門ごとのRPA活用例】
①経理業務:請求書の送付業務を自動化
②総務・人事業務:新入社員のアカウント発行作業
③営業事務:見積書作成業務

RPAは、定型的な作業の自動化で大きな効果を発揮するため、業種や職種を問わずに活用できます。RPAで業務を自動化することで、業務の生産性が向上し、企業の競争力向上にもつながります。

RPAで失敗しないために初心者が注意すべき5つのポイントは下記です。

  • RPAを導入する目的を明確にする
  • 自動化前の下準備を入念に行う
  • RPAの人員計画・教育計画を立てる
  • 活用してもらうための仕掛けを作る
  • 長期的に活用するための運用ルールを作る

ぜひ、業務の効率化を実現する選択肢のひとつとして「RPA」を検討してみてはいかがでしょうか。

 

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本コラム内容について
各コラムの内容は、執筆時点での情報を元にしています。

製品バージョンアップなどにより、最新ではない場合がありますので、最新の情報は、NTTアドバンステクノロジ株式会社株式会社NTTデータの公式WinActorウェブサイトなどを参考にすることをおすすめいたします。

各コラムの内容は、利用することによって生じたあらゆる不利益または損害に対して、弊社では一切責任を負いかねます。
一つの参考としていただき、利用いただく際は、各社のルール・状況等に則りご活用いただけますと
幸いです。

※「WinActor®」は、NTTアドバンステクノロジ株式会社の登録商標です。


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