導入までの育成プログラム


――WinActor導入の進め方や社内の導入の流れを教えてください。

中野氏 スタート時はスマートファクトリーの一環として工場の業務部門で導入しましたが、シナリオ作成は
外部委託でスタートして効果を確認しました。翌年本社でトライアルとして、こちらにいる経理部の松本さん
にも参画してもらい、今ではトップクラスのパワーユーザーです。徐々に部門を拡大していくスケジュールを
立てて展開していきました。
RPA導入のステップとして、最初はWinActorの研修を受講してもらいます。平行して、現場部門とのヒアリン
グを行い、業務分担表から自動化できる業務を選定します。選定した業務のプロセスを可視化、業務の細分化
をし、判断業務が無いかなどの確認をします。また業務の効率化を図るため、業務の標準化に取り組みます。
その中で見えてきた業務の課題などを抽出して解決後、業務の自動化に取り組みます。

――WinActorの展開で工夫した点と苦労した点を教えてください。

中野氏 人材育成の強化は大切だと思っており、初めに初級研修(※1)と2ヶ月使えるWinActorライセンスで、
とにかく触って慣れてもらう環境を作りました。その後、次の段階で実践トレーニング研修(※1)を受講して
もらい、予習・復習としていつでも学べるeラーニング(※2)も用意しました。
導入後、半年くらい経過した頃に、トライアルをしている方が作成したシナリオを発表する成果発表会を実施
しています。この取り組みの中で工夫した点は、成果発表会の企画、eラーニングの提供や技術相談会実施、
月1度のミーティング実施などです。また、苦労した点は、対象者の研修スケジュール調整と育成プログラムの
構成をどのようにするかにとても悩みました。

――WinActorの活用で、現在はどのような結果が出たと考えられていますか?

中野氏 単純作業や繰り返し作業のストレスから解消されました。残業の多い部門を優先して導入・展開して
いますが、いきなり大きな成果を目指すよりも、開発者育成が重要と考えています。開発者のモチベーション
維持も大切です。また、基幹システムを利用したシナリオはERP導入時のシナリオ変更での開発者負担に注意し
て展開しています。徐々に社内でもRPAが認知されていき、「うちの部門でも活用してみたい」と言う声が出て
くるようになりました。推進部門も体制を整え、方針・ルールの整備を進めています。ERP導入も同時進行して
いますので本稼働時には、更にRPAが活用されると実感しています。

カンロスライド

 

12業務を自動化、年間232時間の業務削減に


――どのような業務を自動化されましたか?

松本氏 経理部で行っている家賃等支払依頼伝票の起票作業を自動化しました。
シナリオの流れとしては、不動産賃借料振込一覧表の内容を支払依頼伝票に起票するため、
RPAで会計システムへの取込用Excelファイルにデータを転記し、CSVファイルとして保存する作業を16拠点分、行います。後半のシナリオでは、会計システムを自動で立ち上げログインし、CSVファイルを取り込みます。月1回、約230分かかっていた業務ですが、自動化で年間2,760分(46時間)の業務削減となりました。さらに、自動化することで改善できた点として、これまでは拠点によって異なっていた処理方法ですが、入力をすべてRPA化することで、全社分を統一することが出来ました。

カンロ松本様

財務・経理本部 経理部
財務経理チーム 主任
松本 美菜子氏

工夫した点としては、作成したシナリオの後半部分は、他の伝票処理にも使えるので、シナリオを組み合わせて
使用できるように前半部分と区切っています。また、元データに不具合があるなど、途中でエラーになった場合
には、メールで通知が来るように設定しています。経理部内では、12業務を自動化し、年間232時間の業務削減
に繋がりました。他にもAI-OCRでPDFから読み取ったデータを使用して、RPAで処理を行うなどAI-OCRとの連携
シナリオもあります。

RPAで自動化をする前に



――WinActor活用のコツを教えてください。

中野氏 導入部署には、業務分担表の転記作業項目から、RPAで自動化しやすいExcelへの転記作業がないかな
ど、業務内容の細かいヒアリングを実施し、業務の洗い出しをしています。ポイントとしては単純な業務や象
徴的な業務を自動化できるようにしていきました。

松本氏 効率化の見込みが高い業務の自動化にいきなり取り組むのではなく、まずは自動化をイメージしやす
いものから着手するようにしていました。あとは、既存の業務をそのまま自動化するというより、RPAが処理
しやすいデータに加工することや、先ほどの経理部での事例のように拠点や部署ごとに違っていたフォーマット
を統一するなど、データの標準化を合わせて行うことが大事かなと思います。

――最後に、皆様にメッセージをお願いします。

中野氏 カンロはRPAを導入したばかりでノウハウは少ないですが、さまざまなメリットをもたらしてくれます
し、IT戦略や働き方改革をサポートしてくれるパートナーとして活用して行きたいと思っています。これから
導入をお考えの皆様に、少しでもお役に立てましたら幸いです。

※1:WinActorの研修コンテンツについてはこちら
※2:eラーニングコンテンツについてはこちら

※2022年7月に取材した内容に基づき、記事を作成しています。肩書き・役職等は取材時のものとなります。
※「WinActor」は、NTTアドバンステクノロジ株式会社の登録商標です。

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