鯨井氏 当社でのRPA推進体制は、RPAサークルという有志のメンバーを土台としたユーザ主体の活動です。 2017年度から草の根的に活動が開始され、
①業務棚卸 ②業務改廃・プロセス改善 ③ロボット開発 ④運用
のサイクルを回しています。
とはいえ、自部署だけの活動には限界もありますので、サークル内で情報共有を行ったり、ヒューマンリ ソシア様の協力を頂いて改善に取り組んでいます。サークルの規模は、開始時の20名から、最新では900 名弱となっています。
我々RPA事務局ではサークルに対して、ユーザを支援する形で活動しています。 まず、各自で業務改善を検討してもらい、解決手段で悩んだ場合はDX相談窓口で要件整理をサポートして います。その上でRPAを活用した業務改善に対しては、我々が複数の施策を実施してユーザをサポートして います。

社内イベントやサポート体制で社内展開を促進
――社内への展開で工夫した点はありますか。
鯨井氏 2020年11月に、社内の大規模イベントとして第1回RPAユーザ会を開催しました。イベントでは、社
内の活用事例を周知し、NTTデータ様、ヒューマンリソシア様にも登壇のご協力を頂きました。これをきっ
かけに、社内でのRPAの認知度が高まりユーザの増加につながりました。 2021年3月には、第2回RPAユーザ会を実施し、RPA導入の進め方の事例を紹介しました。第1回開催後のアン
ケートで、参加者の多くが、どのようにRPAの導入を進めたのかという社内の成功事例に関心が高いことが分
かったためです。そこで、社内でも先行して導入を進めている部署に協力をしてもらい、コロナ禍という環境
の中で試行錯誤しながらでしたが、会議室を収録スタジオとして用意し、なんとかウェビナー形式で開催する
ことができました。
グループ会社含め、約350名の方にご参加頂きました。開催後のアンケートも好評価が多く、RPAを効果的に
活用し、高い効果を出せる事例やノウハウは、ユーザの関心が高いことが改めてわかりました。
――WinActorを活用するためのサポート体制を教えてください。
鯨井氏 1点目として社内ポータルサイトでの情報発信を行っています。
2点目は、RPA駆け込み寺というリモートでのユーザの技術支援です。 WinActorはローコードでユーザーフレンドリーなツールですが、うまく動かず、なかなか開発が進まない場 合に、専門家にその場で相談し、解決を支援するといった取り組みです。リモートでのQA対応で、同じ画面 を見ながら講師と一緒にシナリオを修正していきます。 駆け込み寺を利用すると、講師が最適なパーツを使い方と一緒に教えてくれます。1つの処理を作るのに、人 によって選択するパーツが異なりますが、講師にサポート頂くと「こんなに便利な機能があったのか!!」とい った発見もあります。ユーザ主体でRPAを活用していますので、技術的な支援のサポートは、 現場ユーザが取 り組むハードルを下げることにつながり、好評です。
3点目は、ユーザとのやり取りでチャットを活用し、双方向のコミュニケーションが取れるようにしています。 以前はRPA駆け込み寺のキャンセルが出た際も通知メールの送信だけでしたが、チャット活用後は、ユーザか らの「予約はまだ空いていますか?」といった質問にも応答がしやすく、飛び込み参加もできるようなスムー スな連携ができるようになりました。

第二回ユーザー会 ウェビナー形式での運営の様子
WinActorのナレッジ共有を期待
――今後の活用において、WinActorやヒューマンリソシアに期待することをお教えいただけますか。
鯨井氏 WinActorのナレッジ共有に期待したいと考えています。ある程度シナリオが蓄積してくると、流用・転用 して活用したくなりますが、実際には難しく、シナリオ修正が発生する場合があります。そこで、ヒューマンリソ シア様に期待したい事として、経験豊富なナレッジを活かして効果が高い活用事例を手軽に流用・転用できるよう なサービスの提供が頂けると嬉しいです。
※2021年8月に取材した内容に基づき、記事を作成しています。
※「WinActor」は、NTTアドバンステクノロジ株式会社の登録商標です。
インタビュー中の取り組みに関して詳細を知りたい方は上記よりお申込みください。
ユーザ支援体制の詳細や具体的な社内展開の事例もご確認いただけます。
※お申込み後、弊社イベント出展時の講演動画が全てご視聴いただけるURLをお送りいたします。
※大変申し訳ございませんが、同業者の方のお申込みはご遠慮いただいております。予めご了承ください。