林氏 DXのような新しい取り組みをするにあたっては、消極的な層や無関心な層に働きかけ、関心を持ってもらうこと
が最も重要になると思います。そういった方たちが「やればできる、やってみようDX」と思ってもらえるような取
り組みとして社内イベントを企画しました。
DX EXPOという名称のオンライン展示会のようなイベントを5日間連日開催し、ウェビナーや相談会、オンライン
ブースを構えて社員に広く来てもらいました。
貴重な外部の知見に触れてもらい、自分たちと世の中のギャップを知り、現在地を確認して、気づきを得てもらう
という点をイベントの狙いとし、一例としては、RPA関連ではWinActorアンバサダーである株式会社ダイナックス
の澁谷様や、ヒューマンリソシア様にもご登壇いただいたウェビナーを実施しました。
また、展示ブースはオンラインの強みである人数制限が無いことや常時閲覧可能という点を意識した作りとしまし
た。RPAやWinActorの基本的な資料、試用ライセンス、他社事例を掲載し、ブースを訪れた人がすぐに自部門でや
ってみようと思えるように、試用ライセンスやノウハウをお土産として持って帰ることができるという点を特に意
識しました。

林氏 教育、サポートに関しては「主体性を育み、考動する人たちを孤立させない」という点を基本的な考え方と
しました。
一つ目の「主体性を育む」教育では、全社員にeラーニングで基礎知識習得のための教育を受けてもらったり、希
望者にはDXワークショップという実践スキルを習得する場を提供しています。
「考動する人たちを孤立させない」という点では、教育を受けてやってみようという気になった人が自部門に帰っ
た時に、周囲と温度差があるとモチベーションが下がってしまう場合があります。ですので、自部門でやってみよ
うと思った方たちが交流し、賞賛されるような環境づくりを行いました。
アイデアの共有や、交流を促進できるポータルサイト・SNSの立ち上げを行い、DXに特化した表彰制度を策定する
ことによって、会社の風土として定着化させていきました。
また、外部のプロに直接相談できる、駆け込み寺サービスを提供しております。こちらをデンソーグループに提供
いただいているのが、ヒューマンリソシア様ですので、ここでもサポートをしていただきました。

利用部門数増加の決め手は【フローティングライセンス】
――WinActor活用のコツを教えていただけますか?
林氏 弊社のように現場主体でWinActorを活用する場合、フローティングライセンス(共用ライセンス)の導入
がおすすめです。
従来の弊社内でのWinActor活用では、各部門の費用負担でノードロック(占有)ライセンスを導入し、定型業務
が多い部門は、自部門で導入してどんどん費用対効果を上げていました。しかし、例えば定型業務や部員数が少
ない部署は、WinActorを使いたい業務があったとしても費用対効果の面で断念してしまい、導入が進んでない状
況でした。
現在は、DX効率化推進室でフローティングライセンスを保有して、各部門に解放・使用してもらうことによって、
ちょっとの効率化でも予算を気にせずに手軽に利用できる環境を構築しています。この活用方法に変えたことで、
もともと利用部門数は9部門でしたが、31部門に増加しました。
全社視点で見ると各部門の改善のための導入は、こういった形の方が無理なく・無駄なく使え、現場も足踏みする
ことなく改善を推進できると思います。
また、費用対効果という点でも良い影響があったかなと思っています。
――最後に皆様にメッセージをお願いします。
林氏 DXを進めるにあたって、RPAはDXの第一歩になるかなと思います。
弊社同様、多くの企業様は既存の業務を持ちながら新しい領域にチャレンジされていると思いますので、RPAを
使って既存の部分を効率化しながらチャレンジしていくのが良いかなと思っております。
その中で、WinActorは特に日本の企業には使いやすいツールですので、第一歩としていただくとハードルも下が
るのではないでしょうか。
※2022年9月に取材した内容に基づき、記事を作成しています。肩書き・役職等は取材時のものとなります。
※「WinActor」は、NTTアドバンステクノロジ株式会社の登録商標です。
インタビュー中の取り組みに関して詳細を知りたい方は上記よりお申込みください。
WinActorの展開の工夫の詳細を動画でご覧いただけます。
※お申込み後、弊社イベント出展時の講演動画が全てご視聴いただけるURLをお送りいたします。
※大変申し訳ございませんが、同業者の方のお申込みはご遠慮いただいております。予めご了承ください。